「立憲主義」を無視することは許されない 「憲法違反」の安全保障関連法案の強行採決に、断固抗議する

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安倍政権は、7月15日、衆議院平和安全法制特別委員会において、安全保障関連法案の強行採決を行いました。私たちは、命を守る医師・歯科医師として、自衛隊員や国民を危険にさらす本法案の採決強行に強く抗議し、法案をただちに撤回し廃案とすることを求めます。

いずれの世論調査でも、多くの国民が「反対」や「説明不足」と答え、数万人規模での抗議が続いています。憲法審査会での「違憲」判断をはじめ、多くの学者・研究者が「憲法違反」を指摘し、今やあらゆる分野から法案取り下げを求める声があがっています。

この間、安倍政権の報道機関への圧力とそれによる報道の萎縮がまん延したことによって、全国で展開される大規模な反対行動は隠され、採決時にはテレビ中継すら行われませんでした。閣議決定に先んじて米国議会で法案成立を誓った安倍首相は、自国の国会審議で曖昧な答弁を繰り返しています。独裁的な政権運営に、すでに多くの国民が不信感を抱いています。

安倍首相が猛進する道は対米従属、軍備増強への道であり、社会保障の充実と相容れないものです。国民に負担を押し付けるばかりか、命をも奪うような法案です。また、広島の被爆者たちが繰り返し誓ってきた「過ちは繰返しませぬから」の言葉を踏みにじるものであり、広島の医師、歯科医師として断じて許すことはできません。

安倍首相、自公両党に強く抗議するとともに、衆議院への上程をとりやめ、直ちに廃案にすることを求めます。そして「立憲主義」の下、民主主義を守り平和国家への責務を全うすることを強く要求します。

2015年7月16日

広島県保険医協会