憲法を破壊し、日本を戦争へと誘導する暴走内閣。集団的自衛権の行使容認『閣議決定』に抗議し、即刻撤回を求める
多くの国民が「行使容認反対」、「憲法9条を守れ」と、首相官邸の周辺をはじめ、全国各地で声をあげるなか、7月1日、安倍内閣は「集団的自衛権の行使容認」を閣議決定した。
国民世論を完全に無視し、従来からの憲法解釈を180度転換させる閣議決定に対し、強い怒りをもって抗議する。安倍首相は、改憲手続きを定める96条の改定を狙うも、反対世論が強いことから頓挫した。そして、またしても正面から国民に問うことを避け、閣議決定で憲法解釈を変えるという姑息な手段をとった。閣議決定後の記者会見では「現行の憲法解釈の考え方は、今回の閣議決定においてもなんら変わることはない」と、詭弁を重ね、矛盾を内包する説明に終始している。また、公明党の山口代表は、記者から「昨年の参院選で、集団的自衛権行使に『断固反対だ』と言っていた。責任をとる考えはないのか」と問われ、「集団的自衛権の行使は認めていない」と言い放つなど、与党が揃って国民を欺く説明を重ねている。
「海外での武力行使は行わない」、「集団的自衛権は容認しない」としてきたこれまでの政府見解を、先の衆院選でわずか27.6%という得票率の自民党内閣がひっくり返した暴挙は、立憲主義や平和原則を無視し、日本を戦争に導く扉を開けようとする愚行であり、断じて容認することはできない。
広島県保険医協会は、「人命を守る医師はいかなる戦争をも容認できない。私たちは歴史の教訓に学び、憲法の理念を体して平和を脅かす動きに反対し、核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任であることを確認する」という開業医宣言に則り、集団的自衛権行使容認の閣議決定に抗議し、即刻撤回を求める。
そして、広島の医師、歯科医師として、平和の礎となった原爆犠牲者への誓い「過ちは繰返しませぬから」の言葉を、今一度、多くの国民に呼びかけるものである。
以上
2014年7月8日
広島県保険医協会