すべての被保険者への、資格確認書一律交付を実施してください
従来の健康保険証を廃止したことに伴い、厚生労働省は2026年1月27日、 事務連絡(「後期高齢者医療制度における資格確認書の職権交付に係る取扱いについて」)を発出。75歳以上の後期高齢者に資格確認書を一律交付する措置を見直す方針を示しました。2026年 8月の後期高齢者医療制度の年次更新以降、75歳~84 歳でマイナ保険証の利用実績が一定あるなどの条件を満たしている方に対する職権交付は、実務を担う広域連合に判断・対応を委ねるとされています。
しかし、当会・保団連が会員医療機関に実施した「25年8月以降のマイナ保険証利用状況に関わる実態調査」では、マイナ保険証の利用が開始された当初から指摘されていた 「(被保険者名などが )●表示される」、接続や認証のエラーなどのトラブルが継続して報告されています。また、更新時期の到来により、「マイナンバーカードや電子証明書の有効期限切れ」事例も4割超の回答医療機関で発生しています。電子証明書更新の必要性が周知されているとは言い難く、多忙な医療現場に大きな負荷をかけています。加えて、26年2月12日の社会保障審議会・医療保険部会では、今回の職権交付見直し方針について、委員から「なぜ自分には交付されないのか」との問い合わせが市町村窓口に殺到しかねないとの懸念も出されています。後期高齢者医療に該当しない場合でも、疾病を抱えて受診する方にとって、混乱なく簡便に資格確認が行える手段を整備することが、保険者や自治体の責務と言えるのではないでしょうか。
マイナ保険証で資格確認が行えなかった際、多くの医療機関が資格確認書や健康保険証で確認しており、保険資格情報が記載された券面の必要性が改めて示されています。さらには、資格確認ができないため、やむを得ず一旦10割負担を求めるケースも継続しており、根本的な解消策が提示されていないのが現状です。
患者の受療権の確保、地域医療を担う医療機関の負担軽減、保険者・市町の負担軽減と、誰にとっても、すべての加入者に資格確認書を一律交付することが最善の策と言えます。被保険者全員への資格確認書の一律交付を実施していただくよう要望します。
○要望書は、広島県、広島県後期高齢者医療広域連合、広島県国民健康保険団体連合会に提出しました。