通院・在宅精神療法の精神保健指定医以外の減算及び施設基準要件の撤回および点数引き上げを求める

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2026年度診療報酬改定で、通院・在宅精神療法の算定にあたり、精神保健指定医以外では、施設基準を満たさなければ100分の60に減算となる規定が盛り込まれました。当該施設基準は著しく高いものとなっており、開業診療所では、20年以上の従事期間や行政業務に就いている要件を満たすことが困難な医療機関も少なくありません。

通院・在宅精神療法は、精神科を標榜する医療機関にとって重要かつ大きなウエイトを占め、大幅な引き下げは、経営に甚大な影響を及ぼすこととなります。その影響は収入減少にとどまるものではなく、閉院せざるを得ないとの声も寄せられています。

2025年5月12日の精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会では、初診待機日数の平均が20.9日と報告されています。また同年12月5日の中医協では、2017年に419.3万人だった精神疾患を有する患者数が、2023年には603万人に増加しており、初診待機日数の問題は継続していることが報告されています。

精神疾患領域では精神病未治療期間を「DUP」と呼び(Duration of Untreated Psychosis)、厚生労働白書(令和6年度)でも、DUPが短いほど予後がよく、DUPが長ければ重症化・慢性化の可能性が増える。病初期に適切な治療を継続的に受けられる社会的環境を整えることが不可欠であり、入院患者の減少は医療コストの減少に成果があると説明しています。地域には、非指定医ながら通院・在宅精神療法に真摯に取り組み、社会のこころの健康を支えている医療機関があります。今回の4割減算の影響は、医療機関数が限られるような地方から、待機日数の長期化、標榜医療機関の減少という事態を引き起こすものと危惧しています。医療機関の経営を守ることは、患者の受療機会を確保し地域医療を維持するための施策です。以下の項目に沿って、早急な再改定を強く要請します。

 

【要請項目】

一、非精神保健指定医による通院・在宅精神療法に係る減算および施設基準要件を撤回してください。

 

一、通院・在宅精神療法に係る点数を引き上げるとともに、精神保健指定医が行う場合との差を縮小してください。