今年度の個別指導・集団的個別指導等の中止を求める

日頃より、国民医療の向上にご尽力いただき、感謝申し上げます。

広島県保険医協会は、県下の医師・歯科医師で構成する保険医の団体で、国民医療の向上と、保険医の生活と権利を守る活動を行っています。

 新型コロナウイルス感染症は、都市部を中心に感染拡大への懸念が高まってきています。広島県では、7月8日現在、4名の方が入院加療中となっていますが、今後の対応次第では、地方へと感染が拡がることも考えられます。

医療機関では、患者の受療権を確保すべく、感染拡大の防止に細心の注意を払いつつ日常診療を行ってきています。また、感染防止のための経費増や受診抑制は、医療機関の経営を圧迫するなか、地域医療を維持するため苦渋のなかで診療活動を継続してきています。

今年度は、診療報酬改定年度でしたが、感染防止の観点から各地での説明会が中止とされました。感染症関連の事務連絡等も次々と発出され、医療を取り巻く状況は非常事態にあるといえます。このようななかで、指導や適時調査に選定されることは、煩雑な準備を発生させることになりかねず、医療機関に混乱をもたらすことになりかねません。また、密閉された室内で密接した指導が行われることにより、日々の感染防止への努力を無にしてしまうことになりはしないでしょうか。

診療報酬の理解を周知していくことが重要であることは理解できますが、非常事態においては、厚生行政・医療機関双方に負担や混乱をもたらさないことを最大限に考慮すべきと考えます。以上の理由から、今年度の個別指導・集団的個別指導、適時調査等は中止されることを要望します。

 

今年度の個別指導・集団的個別指導等の中止を求める要請書