国民の命と暮らしと、日本の未来に責任を果たす政治を-衆議院選挙にあたり医療現場から求めること-

pdfのダウンロードはこちら

 高市・自民日本維新連立政権発足からわずか3か月、1月下旬からの新年度予算審議を控えたこの時期、突然の衆議院解散・総選挙が決定された。投票日までの期間はあまりに短く、自治体に過度な負荷をかけるだけでなく、海外在住者や豪雪地、受験生は投票することすら困難な状況である。国民の選択権を軽視した無責任な解散に、強く抗議する。

 現政権のもとで交わされた合意書のもとで、薬の保険外し、高額療養費制度の自己負担額増など、保険医療の縮小議論が進行し、医療機関に莫大な経費増を伴う医療DXを推し進めるなど、これまで以上の医療費削減政権であることが明らかになった。その一方で、国民健康保険の加入逃れという、議員らの自己利益を満たす制度の悪用が発覚した。自らの不用意発言によって隣国との関係悪化を招き、経済や医療にまで深刻な影響を及ぼしつつある首相の解散権の乱用。自維連立政権による究極の「身勝手解散」と言わざるを得ない。

 選挙に向けては、政権交代も見据えた新党結成など新たな動きも見えている。しかし、安保法制、原発政策、日本学術会議問題と、違憲を指摘し批判してきた態度を翻意することは許容できるものではない。円安を加速させたアベノミクスとスタグフレーションに陥る現状、医療をはじめ福祉行政を崩壊させる新自由主義政策を否認することは、新たな政権に必須の態度である。

 私たち主権者は不本意な選挙であっても、民主主義のもとで行われる選択選挙で賢明な判断を積み重ねていかざるを得ない。政党、候補者においては、国民の命と暮らし、日本の未来に責任を果たす覚悟で、以下の事項を履行するよう強く求めるとともに、私たちの選択の基準として示すこととする。

 

一、高額療養費制度の患者負担引き上げを見直すこと

一、薬の保険外しを止めること

一、医療費への国庫負担を増やし、診療報酬改定率(3.09%)は、プラス10%への再検討を行うこと

一、診療報酬の基本診療料のさらなる引き上げを行うこと

一、医療機関の経費負担と莫大な国庫支出を鑑み、強引な医療DX推進を見直すこと

一、地域医療構想による病床削減計画を中止し、余力ある医療を念頭に、持続可能な地域医療提供体制の構築に向けた計画にあらためること

一、マイナンバー政策は一旦立ち止まり、企業の利活用を停止するなど、個人情報漏洩防止策を講じたうえで、被保険者資格確認とは分離した方法を再検討すること

一、政治資金規正法の見直しなど、政治資金の透明化、企業献金規制を行い、裏金問題の再発防止に取り組むこと

一、社会保険料の自己負担軽減に制度を悪用した事案を検証、公表するとともに、国庫負担増などにより社会保険料の国民負担軽減を実現すること

一、統計や公文書の改ざんを検証し、行政の信頼性を取り戻すよう努めること

一、国会審議等には誠実、且つ真摯な態度で臨み、国民への説明責任を果たすこと

一、歴史修正主義や差別、排外主義を明確に否定し、既存の多文化社会の要請に応える施策、法整備に尽くすこと

一、安保法制の見直しを行うとともに、非核三原則と憲法9条を堅持し、核兵器禁止条約への参加など、唯一の被爆国として世界平和への役割を果たすこと