PCR検査、抗原検査の点数引き上げとPCR検査点数の格差是正を求める要請書

 貴職には、日々国民医療の向上にご尽力賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年12月8日の中央社会保険医療協議会総会で、「新型コロナウイルス感染症の検査に係る保険収載価格の見直し」についての議論が行われ、12月10日に検査料の点数を引き下げる旨の通知が発出されました。これにより12月31日から、「PCR検査(委託以外)」は1350点から700点、「PCR検査(委託)」は1800点から1350点(経過措置として2022年3月31日まで)、抗原検査においても、定性検査が600点から300点、定量検査は600点から560点へと、軒並み引き下げられることとなりました。さらに、4月1日からは、「PCR検査」検査料は一律700点へと大幅な引き下げが行われることとなっています。

 新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、検査体制の確保と感染防止策の徹底が必要な状況は継続しています。検査の委縮が住民の健康や生活、地域の経済活動に与える影響は強く、医療機関が負担なく検査を実施できる環境が維持されるべきものと考えます。

 また、PCR検査を委託する場合と自院で実施する場合とで、検査料に450点もの差が生じることについては、明確な根拠が示されていません。自院での実施にあたっては、物的・人的負担もあることから、単純な比較によって差を設けることは適当ではありません。

 以上のことから、新型コロナウイルス感染症の検査に係る診療報酬点数の是正を要請します。

 

[要請項目]

 一、PCR検査、抗原検査の検査点数を引き上げること。

 一、PCR検査の検査点数について、委託か否かで区別することなく、医療機関の負担を考慮し、委託と同等の点数とすること。

 

PCR検査、抗原検査の点数引き上げとPCR検査点数の格差是正を求める要請書