2022年診療報酬改定における不合理是正の要請 ー治療法装具採寸法算定における、「既製品の治療用装具を処方した場合には、原則として算定できない」ことを削除するよう求めますー

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 さて、今回の診療報酬改定で、治療法装具採寸法(1肢につき)200点の算定が、「既製品の治療用装具を処方した場合には、原則として算定できない」こととなりました。

 整形外科における治療用装具は、膝や足関節、手関節等の怪我の治療や外反母趾、腱鞘炎などの治療に欠かせないものです。義肢装具士が常駐しないクリニックでは、義肢装具士による装具の採型作成ではなく、すぐにでも治療が行える既製品の装具を用いることも多くあります。

 治療用装具は、医師が処方し、装着時に適切かどうかを確認し、装具装着証明書を発行する。その証明書をもとに、患者は、支払った装具購入に要した費用について、保険者から療養費の支給を受けることとなっています。

 今回の改定で、既製品の装具であった場合に、整形外科医の診断や処方でも診療報酬は算定できないこととされました。患者に装具の要否を診断し、装具の選定や判断・処方を行う医師の行為は、装具が既製品であるかどうかに関わりなく行うものであり、中医協の過去の審議においても、患部の診察、採寸・採型、医師による適合判定を包括的に評価する処置料とされています。義肢装具士は、医師のこれらの行為と指示のもとで採寸・加工・製作などを行っているのであり、医師の診察や適合判定は、既製品と加工品で差があるものではありません。また既製品を算定から除外する今回の改定は、整形外科医の行為を評価しないというもので、すべてが医師側の持ち出しになることも納得し難いものです。

 2022年診療報酬改定における不合理点について、早期是正が図られることを要請いたします。